チム・チュム鍋

 写真のような素焼きの土鍋をチム・チュム鍋といいます。チム・チュムはイサーン料理です。チム・チュムをイサーン鍋というひともいます。イサーンはタイの東北地方のことです。
 土鍋は炭火を使って加熱します。タイのアパートやマンションは,火を使う仕様になっていませんので,炭火はご法度ですから,家庭での利用はあまりないようです。チム・チュム鍋をつつくのはイーサン屋台が似合っているようです。
 『白石昇タイ日単語検索』を使ってチム・チュム(จิ้มจุ่ม)を調べました。จิ้มは味をつける,จุ่มはちょっと浸すです。タイ語の修飾は後ろからなので,具を「ちょっと浸して味をつける」になるのでしょうか。

 
 息子の嫁にアレンジしたチム・チュム鍋を作ってもらいました。鍋はタイスキ鍋を使います。鍋にレモングラス,カー(生姜),バイマックルー(こぶみかんの葉)を入れます。赤くないトムヤムスプーです。このスープに空芯菜,白菜,ネギ,フクロタケ,エノキの野菜類を入れて煮っ立ってきたら,卵で和えた豚肉,鶏肉を入れます。食べるときに春雨をくわえます。具は,ナンプラー,砂糖,粉唐辛子,パクチの根をきざんだものを混ぜたタレにつけて食べます。安くてメチャウマです。作り方を見ていると,いたってシンブルです。日本に帰ったら作ってみようと思いますが,日本でこれだけ野菜類を揃えたらすごい高級料理になってしまいそうです。

 
 ところで,写真・左下のピンクの容器は何だと思いますか。ティシュペーパー入れなのです。トイレットペーパーのロールの芯を抜いって容器に入れてトイレットペーパーを中側から使います。食事中にティシュペーパーが切れるとトイレに駆け込みます。慣れると平気になります。