阿修羅展

 国宝・阿修羅展(東京国立博物館)へ行く。朝から大変な混みよう。はなから混雑を予想していたので,阿修羅像だけを拝むつもりで行く。
 阿修羅像は,奈良興福寺迦楼羅像などの八部衆立像の一つである。像は,乾漆造りなので張り子の虎と同じく重力がないように見えた。当時は金箔が施されていたのだろう,ライトの光でそのように見えた。奈良時代天平6年(734)の作ということで,教科書で習った天平文化の特徴というか,阿修羅というわりには優しいお顔である。迦楼羅も鳥の嘴を持つ厳めしい顔なのだが,お顔もからだもふっくらとしていて何か愛嬌がある。
 阿修羅像の衣服はタイのラムタイ(民族ダンス)の衣装のよう,また,他の八部衆の服装は秦の兵馬俑のようであった。ガンダーラからシルクロードによって中国へもたらされたものや,中国独自のものが遣唐使によって日本にやってきて,日本風にアレンジされたのだろう。でも,すごい技術だと思う。
 と云うわけで,混雑をかいくぐり阿修羅像と八部衆立像をじっくり見てきた。舎利弗須菩提などの釈迦十大弟子の立像もあったが,八部衆の像と同室に配置してあると糞掃衣(ふんぞうえ)のお姿なので影が薄くなっていたという感じだ。

 夜は,6年1組の飲み会で,いつものように雷門集合,寿司屋横町で一杯,千葉で揚がった本鮪,大山の酒。マリはソンクラーンへ行って来たとのこと。水をかけられたというからカオサンへ行ったようだ。戦車が出ていたわよとか。めいめい持病の話,それから,田原町へ出る。

八部衆
沙羯羅(さから),阿修羅(あしゅら),五部浄(ごぶじょう),乾闥婆(けんだつば),緊那羅(きんなら),畢婆迦羅(ひばから),鳩槃荼(くばんだ),迦楼羅(かるら)
*釈迦十大弟子
大伽葉(だいかしょう),阿那律(あなりつ),富楼那(ふるな),迦旃延(かせんえん),優婆利(うばり),羅ご羅(らごら),舎利弗(しゃりほつ),目けん連(もくけんれん),阿難陀(あなんだ),須菩提(すぼだい)