銀河新年

 メークロン線というバンコク発のローカル線で小さな旅をした。メークロン線は,バンコク,チャオプラヤ川の西側にある,タイ国鉄ウォンウィエンヤイ駅から西へ向かう,線路上に市場があるというメークロン駅が終点である。
 タイ国鉄ウォンウィエンヤイ駅までは,BTSシーロム線でウォンウィエンヤイまで行き,歩けない距離ではないが,疲れないために駅前にいるタクシーかトゥクトゥクに乗る。駅は,前王朝・トンブリー朝のタークシン王の銅像があるロータリー手前にある。この一帯バンコクでももうローカルなのである。駅舎は小さいので見落とさないように!


* タークシン王の銅像があるロータリー
 

* 時刻表 1時間に1本の間隔で運行されている。
 

* 切符 ウォンウィエンヤイ,マハーチャイ間10バーツ
 

* 車両 日本製のディーゼルカーが使われている。
 バンコクのバス同様,発車してしばらくの間,ドアーが開いたままで走るので絶対にドアー付近には立たないこと。線路もかなりガタガタであるから振り落とされる心配がある。
 

* 途中駅のホーム上の風景 年末の大掃除かで家具をホームに並べていた。
 ウォンウィエンヤイからマハーチャイまで11駅,所要時間1時間ほど,ほぼ5分間隔に駅がある。車窓の風景はバナナの木,椰子の木などで南国情緒たっぷりである。現在は使われていないようだが水路の風景も続く。
 

* 列車がマハーチャイ駅に進入する。
 メークロンへは行ったことがないがマハーチャイ駅にも線路上に市場がある。慣れたものである。列車が見えると線路上の商品を片付ける人,日除けをたたむ人,見ていると駅員と市場の人の阿吽呼吸がある。
 

* 列車がマハーチャイ駅構内に入る。
 これも慣れたもので,列車が通過すると元の位置に商品が並べられ,何事もなかったように商売が始まる。
 

* マハーチャイ駅構内の駅の看板
 駅構内も市場になっている。看板を見るとマハーチャイ駅は,メークロン線の途中駅であるが始発駅のような看板になっている。
 

* マハーチャイ駅の風景
 マハーチャイは,ターチン川という川の河口にある。河口ということは,もう海であるから日本でいえば漁港になる。海産物を並べた露店が駅からターチン川まで続以く。イカカニ,貝,プラトゥというアジが売られている。
 

* ターチン川の渡し船
 ターチン川を挟んでマハーチャイの対岸は,バーンレームという町である。マハーチャイもローカルな町であるが,バーンレームはかなりのローカルな町である。お寺以外に大きな建物はない。バーンレーム側で渡し船を降りるとサムローという人力三輪車が走っている。日本の大学を卒業されたというタイ人の方の私設記念館があったりして
 マハーチャイ駅構内の駅の看板,途中駅なのに一方の駅名しか書かれていなかったのは,ターチン川がメークロン線を分断していたのである。ウォンウィエンヤイからメークロンまで行く人は,マハーチャイでターチン川の連絡船(渡し船)に乗り,バーンレームからまたディーゼルカーに乗り継ぐことになるのである。
 
 バンコクから10バーツで,1時間ほどの距離に,タイのローカルな町がある。はっきり言って東京見物に行くと云って北千住に行くようなものだが,行った人が楽しいと思えば楽しいところです。



銀河新年 明けましておめでとうございます。

          
                         2011年1月1日・バンコク

 旧年中はいろいろお世話になりました。本年もよろしくお願い申し上げます。
 旅行ガイドで見ていた街並みや寺院が生活の中の風景となり,毎朝,屋台で買ったバン,果物,アイスコーヒーの入ったビニール袋をさげてタイ語学校に通っております。慣れない気候・生活習慣に悪戦苦闘しておりますが,六十歳で人生観が変わるのもおもしろいかなと,タイは歩くだけでも疲れますから頑張らないように頑張っております。

バンコクは日本よりも2時間遅れて新年ですが,チャオプラヤー川方向で日本の新年の時刻に花火があがりました。

 3月初旬に滞在ヴィザが切れますので,その時帰国します。また,お付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。


                高田 博
                http://twitter.com/pootakada